歯周病を見逃さないために大切なプロービング検査
こんにちは。
小田原歯科診療所、院長の伊藤です。
皆さんは、歯ぐきをチクチクする検査を受けたことがありますか?
定期的に歯科医院に通っている方は、この検査を受けた経験があるかもしれません。この検査は「プロービング検査」と呼ばれ、歯周病の有無を確認するために非常に重要な役割を果たします。
歯周ポケットの深さを測るプロービング検査
プロービング検査とは、プローブという細い針状の器具を使って、歯と歯ぐきの間にある「歯周ポケット」の深さを測定する検査です。プローブにはミリメートル単位の目盛りが付いており、この目盛りを基準にして歯周病の進行度を判断します。
健康な歯ぐきの場合、歯周ポケットの深さは3mm以下です。これに対して、4mm以上の深さがある場合は、歯周病が進行している可能性があります。
歯周病の進行度を知る目安
歯周ポケットの深さは、歯周病の進行度を知るための重要な指標です。
- 0~3mm:正常値
- 4~5mm:初期~中等度歯周病
- 6~9mm:中等度~重度歯周病
- 10mm以上:重度の歯周病
ポケットの深さが深いほど、歯周病が進行していることを意味し、最終的には歯を支える骨が溶けてしまうこともあります。特に10mm以上になると、歯を失うリスクが非常に高くなります。
出血や歯ぐきの状態も重要
プロービング検査では、単に歯周ポケットの深さを測るだけでなく、プローブを挿入した際や抜いた際の出血も観察します。出血がある場合、それは歯ぐきに炎症が起きているサインです。
さらに、歯ぐきの弾力や色、歯垢や歯石の量なども確認し、歯周病の進行状態を総合的に評価します。
歯周病予防のために定期検診を
30代以上の成人のうち、3人に2人が歯周病にかかっているといわれています。
年齢と共に有病率は高くなるため、定期的な検診とメンテナンスが欠かせません。プロービング検査を通じて、歯周病の早期発見と予防に努めましょう。