舌みがきは必要?
こんにちは。
小田原歯科診療所、院長の伊藤です。
皆さんは、歯だけではなく舌にも汚れが付くことをご存じですか?
舌の汚れのことを舌苔(ぜったい)と言います。細菌や食べ物のかす、お口の中の粘膜が剥がれたものなどからできる白い汚れで、お口の乾燥、疾患や薬の副作用などにより増加しやすい傾向があります。
今回は、舌苔のケア「舌みがき」についてお話しします。
舌みがきのメリット
歯みがきの効果をアップ
舌苔が付いたままの状態で歯みがきをすると、舌の細菌が歯の表面に付いてしまい、効果が半減してしまいます。歯みがきをする前に舌をキレイにすることで、お口の中全体を清潔に保つことができます。
口臭の予防
口臭の原因菌のほとんどは、歯ではなく舌苔に存在しています。そのため、丁寧に舌みがきをすることで、口臭が軽減されます。
味覚障害の予防
舌の表面には味蕾(みらい)という食べ物の味を感じる器官があります。舌苔が分厚く付着してしまうと味蕾の機能が低下し、味覚が鈍くなる可能性があります。
誤嚥性肺炎の予防
舌苔で増殖した細菌が気管から肺に入ってしまうと、誤嚥性肺炎を引き起こすリスクが高くなります。舌みがきをすることで誤嚥性肺炎の予防にもつながります。
このように舌みがきは、お口をスッキリさせてくれるだけではなく、さまざまなメリットがあります。しかし、間違った磨き方をするとデメリットになるケースもありますので、舌みがきのポイントを確認して磨きましょう。
舌みがきのポイント
舌みがきの3つのポイントをご説明します。
起床直後
起床直後は、お口の中の細菌が最も多い状態です。舌に細菌が付着した状態で食事や飲んだりすると、一緒に細菌を飲み込んでしまう可能性があるので、起床直後に舌みがきをすることがおすすめです。
舌みがき専用ブラシを使用
舌は、やわらかい粘膜でできています。歯ブラシではなく舌みがき専用ブラシを使用してください。舌を磨く前は、水でぶくぶくうがいをしてお口の中を潤わせましょう。舌専用のクリーニングジェルを合わせて使うとより効果的です。
動かす方向
鏡で舌の汚れの付き方を確認しながら、ブラシを「舌の奥から手前」に動かし、だいたい3~4回程度軽く汚れをかき出すイメージで磨きます。
汚れをかき出した後は、水でぶくぶくうがいをしてお口の中をしっかり洗浄してください。
まとめ
舌みがきの習慣を身に付けてお口を清潔に保つために、今回ご紹介した3つのポイントを意識しながら実践してみましょう。
当院では、舌みがきの正しい使い方や舌専用のブラシの選び方など、ご説明しますのでお気軽にお声掛けください。